丹沢大山を歩いてバテた話

山歩きを再開したのは、海外カシノに行か(け)なくなって時間ができたのがひとつと、スポーツジムで10kgほど減量して若い頃やっていた登山を復活してもよさそうだと思ったからである。

ところが、再開間もない頃、丹沢大山に行って目の前が真っ暗になったことがあった。この時以来、非常食の他に必ずエネルギーゼリーを持つようになり今日に至っている。

いまにしてみると、10kg落としたとはいえ現在より15kg重い訳だから、やっぱり太り過ぎが大バテの最大の理由であろう。先週の日光では4万4千歩歩いて下山途中に雨に降られて、それでもバテなかったのだ。

以下の記事は12年前、2012年5月に書いたものである。
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海抜1000mを超えるあたりから、やけに呼吸がつらい。急登のたびに息がきれて小休止になる。視野が狭く気が遠くなるような気がする。そろそろ頂上だろうと思っていたら、道標が出てきて残り0.6kmである。見晴台で残り2kmだったから、まだ1/3残っている。すでにコースタイムは過ぎている。体調は最悪。引き返すべきかどうするか、動かない頭で必死に考えた。

まず急にバテた原因を考えた。相当に汗をかいているので脱水症状がありうるが、こまめに給水しているので考えにくい。最も怖いのは低血糖なので、とりあえずブドウ糖を出してコーヒーで流し込む。少し楽になる。それでも、5分ほど休んだのに立ったままの休憩しかとれないためか、呼吸が苦しいのがあまり改善しないのは気がかりである。

中高年の山登りだから、頂上にこだわらずに引き返すことも当然想定しなければならない。とはいえ、来た道を引き返すのは勇気がいる。山の距離は平地の4~5倍といっても、0.6kmなら30分で頂上である。頂上に行けばゆっくり休めるし、ビールも売っている。引き返しても休憩所まで1時間、しかもプラス30分歩かないと売店はない。

最も気になったのは水の残りがあまりないことで、やはりあと30分登ってみることにする。地図をみると、しばらく先からは鞍部のようだから、登りっぱなしということはなさそう。気を取り直して、再び登りに向かう。それでも、10歩で小休止のペースが続く。

5分ほど歩くと、右手上方に見覚えのある頂上の電波塔が見えた。目の子であと標高50mくらい。地図どおりに鞍部が出現して少し楽になる。最後の急坂を登り、鹿避けの金網トンネルを抜けると、ようやく大山頂上に到着。先ほど撤退を検討した地点からは20分、見晴台の休憩所からは1時間15分のコースタイムを、1時間50分かけて登ったことになる。

頂上ではビール休憩を20分ほど。用意していたお昼もとることができず、具合がこれ以上悪くならないうちにと早々に下る。ところが下りの急坂を思うように進むことができず、下りですらコースタイムを大幅に超えてようやく下社へ。最後の石組急階段は本当にバテた。ケーブルカーの行列に並んで立っているのすらしんどかったくらいである。

後から調べたら、中高年の場合1000mを超えたくらいでも高山病類似の体調異変があるそうだ。結局この日は、小田急の駅に着いてゼリー飲料をとるまでおかしかったので、年齢からくる高山病類似疾患ということにしておこう。考えてみれば、海抜1000mでも当然空気は薄くなるのだ。

結局今回の山登りも急激にバテてしまい、若い頃の体調に戻っていないことを再確認することになった。次の試合(山登り)まで、また練習(家の近所で歩く)しなければならないけれど、それにしても長年の不摂生から体を元に戻すのはかなり厳しいことだなあと思ったのでした。

p.s. 「中高年の山歩き」バックナンバーはこちら

大山登山道・見晴台休憩所。ここから小学生でも楽勝という1時間15分のコースを、2時間弱かかるとは・・・。


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